今回はケンカの対応についてお伝えします(噛みつき、ひっかきなど)
子どもに自我(自分の思い)が出てくると、いろいろな場面で自己主張が見られるようになります。人は初めから理性が育っているわけではなく、本能からスタートするため、友だちと思いをぶつけ合うことで段々と相手の気持ちに気づくことができるようになっていくのです。
おひさまでは、おもちゃの取り合いなどでケンカが起きてもすぐには止めず、思いを出しきれるようにしています。叩いたり、押したり、髪を引っ張ったり、時にはつかんだり噛んだりひっかいたり・・ケガにつながらないようそばで見守り阻止できるようにしていますが、思いの表出の仕方は子どもによってさまざまです。「おもちゃが欲しかったんだね」「一緒に遊びたかったのかな?」と理由がわかる時は思いを代弁したり、“なんでかな?”という時は「どうしたかったのかな?」と思いをくむように、ケンカの行為よりも思いを受け止めることを優先にしています。子どもたちは、“友だちのおもちゃがほしい”だけど方法がわからないだけなのです。「かしてーって聞いてみようか?」「こっちにも同じおもちゃあったよ」など解決方法を一緒に考え、その子の思いがしっかり解消されるまで見届けています。大人が「たたいたらダメ!」「なんでかむの!」と叱ってケンカを止めたらどうなるでしょう…その子の思いは何一つ解消されずまた同じことを繰り返すことが多いです。“叩く”という行為よりも“なんで叩いたのか”をしっかり見極めていくことを大事に考えています。大人が否定せず受け止めていると、子どもたちも友だちを否定せず、保育士のように子ども同士で受け止めていくことができるようになります。今、小中学校でケンカの仕方がわからない子が増えているそうです。もしケンカになっても、自分の思いをちゃんと相手に伝えられる子になってほしいですね