夏に多い感染症
ウイルス感染によって起こる病気です。他人への感染力も強いので、必ず受診をして医師の判断をあおぎましょう。登園は医師の許可が出てから、登園時には「登園届」をご提出ください
『ヘルパンギーナ』
突然の高熱とのどの痛み、口の中の水疱、口内炎が特徴です。
症状が軽ければ1〜4日くらいで解熱します
『手足口病』
手のひら、足の裏、口の中に赤い発疹や水疱ができ(おしり・腕・脚に発疹が出ることも)、
発熱、下痢・嘔吐などの胃腸症状がみられることもあります。口内炎がつらくて食事がすすまないときは、のどごしの良いものを摂りましょう。
手足口病を発症するウイルスは複数あり、感染したウイルスのタイプによって1シーズンに2回
以上感染したり、発症後数週間して手足の爪がはがれ落ちることがあります。
治癒後も便のなかに1か月程度ウイルスの排泄が続くため、おむつ替えの際は十分気をつけましょう。(子どもから大人に感染することがあります。大人が感染した場合は症状が重くなることもあります)
『咽頭結膜熱(プール熱)』
プールの時期に流行することから「プール熱」と呼ばれますが、プール以外でも感染します。高熱が3〜5日くらい続き、のどの痛み、目の充血やかゆみなど、結膜炎のような症状も出ます。食事が摂りづらくなることがあるため、のどごしの良いものを食べましょう
『流行性角結膜炎(はやり目)』
明らかな目の充血や、目の腫れ、普段より多く目やにや涙が出ます。感染力が非常に強いため、家庭内でもタオルは共有しないようにしましょう

熱中症
高温多湿な環境下で、発汗による体温調節等がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態をさします。屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症し、生命に危険が及ぶ場合もあります。(厚生労働省)
厚生労働省 『熱中症を防ぐために知っておきたいこと』 熱中症予防のための情報・資料サイト
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/index.html
熱中症の症状
めまい、立ちくらみ、生あくび、大量の発汗、筋肉痛、筋肉のこむらがえり など
症状が進むと・・・頭痛、嘔吐、だるさ、判断力の低下、集中力低下、脱力感などが起こることがあります
なぜ子どもは熱中症になりやすいのか
子どもは体温調節が発達途上なうえ、温度変化の影響を受けやすく、
衣服の着脱や水分補給を自分ひとりで行うのが難しいため、大人よりも熱中症になりやすいです。
屋外だけでなく日差しのない家の中でも熱中症になる恐れがあるため、カーテンの利用や、エアコンなどを利用して室温調節に十分気をつけましょう。
予防のポイント 一番の予防策は「涼しい場所にいること」だよ!
外出時には帽子をかぶり、日傘やベビーカーの日よけを活用しましょう。日よけのあるベビーカーも照り返しで暑くなる(近年では、地面に近い子どもの体感温度は大人より7度程度熱くなっていると報告されています)ので、夏場の外出や散歩はできるだけ短時間で切り上げましょう。
水辺の遊びも忘れずに帽子をかぶり、30分ごとに日陰で休息を取ることが大切です。
たくさん汗をかいたときには、電解質の入っている経口補水液などの飲みものも上手に利用しましょう
経口補水液について
経口補水液は薬局や病院の売店などで購入できますが、家庭にある材料を使って自作することも可能です
〜経口補水液レシピ〜
砂糖(上白砂糖)20〜40g(大さじ2+小さじ1〜大さじ4と2/1)
塩3g
水1L
レモンなど適量 (出典:教えて!「かくれ脱水」委員会)
家庭で作る場合は雑菌の混入が防ぎきれないため、冷蔵庫で保管し、できるだけ早くにご使用ください。
また、涼しい場所で水分を摂り休息しても「いつもと違う」「何かおかしいな」と感じる場合は、速やかに医療機関を受診してください



虫刺され・植物かぶれ
乳児が蚊などの虫に刺されると、時間がたつにつれ赤く腫れたり、水疱ができたりし、腫れる場合は大人よりも大きく腫れあがります。これは虫刺されの経験が少ないために起こる、激しい炎症反応です。
刺された直後に水で洗って冷やしたり(炎症を鎮め)、刺された部位がひどく腫れたりジュクジュクしていくようであれば、皮膚科や小児科で診てもらいましょう。
また手足の指先はなめたり目をこすってしまう可能性があるため、虫除け剤や炎症止めの薬はつけないようにしてください。
植物の中にも、触れることで発疹や水疱などのかぶれを起こすものや、毛虫の毛が皮膚に触れることで強い炎症を起こすことがあります。いずれもやさしく水で洗い流し、症状が強いようであれば病院を受診しましょう
あせも(汗疹)
汗の出る穴が詰まり、皮膚の内側に汗がたまって炎症が起こる症状で、細かく赤い発疹がでます。
綿などの吸湿性・通気性のある衣服を選んで、汗をかいたらこまめに拭く(できれば湿らせたタオルでやさしく水拭きしてから、乾いたタオルで押さえて水気をとる)か、サッとシャワーを浴びて汗を洗い流すのが良いでしょう。
シャワーや沐浴などのスキンケアで治ることもありますが、かゆみがある時は冷たいタオルで冷やすなどしてなるべく掻かないようにし、なかなか治らない(またはどんどん増える)ときは皮膚科や小児科を受診しましょう
《受診の目安》
・あせもの数が多い
・身体の広い範囲にできている
・皮膚を掻きむしってしまった➡とびひ(伝染性膿痂疹)になるおそれがあります
・赤みが2〜3日以上続いている
・じゅくじゅくとした部分がある
・かゆみが強く、機嫌が悪い

